手仕事の味わい
2020/03/18
志岐建築舎の志岐です。
突然ですが、ギャッベってご存じですか?
イランのシーラーズ地方の遊牧民、カシュガイ族の手織りの同じものが他にない絨毯です。
羊毛を使い、草木染で色を付け、手織りで仕上げる手仕事です。
羊毛は適度な油分を含み汚れにくく、調質効果があることで絨毯に座ると夏でも冬でも快適に保ってくれます。
このような伝統と手仕事のすばらしさは、最近の住宅では失われつつあります。
ギャッベもインドや中国などでつくる安価な模造品があふれております。羊毛ではあるが化学薬品で染め、大量生産が可能であります。
これは現在の住宅業界に近いものがあります。
自然なものは風合いが増し、耐久性も高いです。ギャッベも50年以上前のものが未だに使われていたりします。
私たちが目指すものも近いものがあります。すべて完全な手仕事は難しいかもしれないが、良い伝統を残していくことは大事ではないでしょうか。